左利きのエレンが良い.
ShibaDogです.
結構前に読んだんですけど,凄く良かった.
たぶん結構の人が知っていると思いますけど,漫画です.かっぴーという人が作者/作画です.
原作版「左ききのエレン」で最も人気が高かった営業・流川
— かっぴー(左ききのエレン①発売中!) (@nora_ito) 2018年2月6日
スピンオフ中編を公開しました。
期間限定で、前編も無料で読めます。ぜひ。
原作版 #左ききのエレン 「広告営業の奔走・中編」https://t.co/tJEMwyroZg
これを知人に「面白いから読んで!」とゴリ押ししたところ,昔ギャグ漫画を沢山描いていたらしく,全力で疑われました.
いや,本当に面白いんですよ,面白いと言うか...物凄いリアリティがグサグサ感情をエグってくる感じなのです.ただ唯一の欠点なのが,
絵が独特.
今ほんとこういう気分。#左ききのエレン pic.twitter.com/anKfl58AiV
— シンバカズヤ【美容師】 (@SHIMBA_KAZUYA) 2017年12月14日
こんな感じ,結構漫画好きの人って絵がどうこうって言うじゃないですか,そういう人は結構敬遠してくる.でも読めば読むほど,この絵じゃないとダメになってきます.実際,作画を変えて単行本化していますが,原画のほうが個人的には個性的で好きです.
で,ちょっと真面目な話.
ちょうどこの本を知って読み始めた時,(定義が曖昧ですが)ちゃんとした作り手側になれるように真面目に向き合おうとしていて,どうすれば良いのかを考えていた時期でした.色んなことを調べ,色んなことの内面を観察し,自分には何が出来るのか?自分ならどうするか?と延々と自問自答していました.そういうタイミングでこの本を読んでしまいました.
所謂これといった才能が無い中,クリエイターと言われる才能達を目の前にして精神的にも体力的にもまさに身を削りながら,懸命に何かをつかもうとする主人公.
生まれながらの才能を持ちつつも,他人の様に普通には生きていけないことに悩むもう一人の主人公.
お互い自分には無い能力に嫉妬し絶望し,頑張った先に何があるか,何かつかめるかなどわからないのにこんなに頑張る必要があるのか?に互いが問いかけながら,それでも何か,わからないけど何かやるしかない,とストーリーは進んでいきます.
ああ,ふざけるなと,なんでこのタイミングでこんな本を見なければならないのかと.
何となく仕事をこなしてある程度の良い評価を受けてちょっと満足して,じゃあもっと視野を広げてみようといざ世の中を覗いてみると,「あれ,自分は何か出来るようになったのか?」,「何かを考えそれを自分の手で作れるのか?ただのホワイトカラー風情じゃねーか」と,とっても絶望していました,そんな時期に見てしまったからに,ああ,ふざけるなと.
でも結局主人公たちは自分なりの答えを見つける為に,その何かを自分達で選択していきました.
で自分は,と.自分を見てみると,何もしていない,いや何かはしているけど真剣に向き合っていない,中途半端,全部中途半端.知っていました,知っていたけど今までの自分を全否定してしまう様で知らないようにしていました.
なんかね,悔しかった,才能があることも,無くても何も諦めず身を削ることを恐れないことを,とにかく悔しくて思わず泣きました.悔しくて泣くタイプの人間なんで.
でも,こうも思いました.少なくても今だって作り手であるし,自分の仕事が良くても悪くても携わった製品は世の中に出ていくのに,何も出来なくて悔しいじゃないだろ,黙って頑張れよ,最低限今もっている自分のちっさい信念のもと頑張るべきだろ,と.
自分も世間一般では作り手側の仕事をしています,エンジニアでありクリエイターです.何も出来ないくせに,と言われたってちゃんと言います.
だから,やっぱり頑張ろうと思いました.今の仕事もそうだし,そうじゃなくても,作り手側として頑張りたい.いや頑張らなければならない,作り手でありたい以上,頑張る事が当たり前な仕事でなければならない.
頑張って,頑張って,頑張って,頑張るだけで結果が出無いんじゃただの能無し.
何かやって,何かやって,何かやって,やっても誰も何も感じてくれないかもしれない.
けど,それでもやっぱり,頑張って自分を確立したい,何かを成し遂げたい,そう感じさせられてしまった漫画でした.
単行本は作画が変わって絵は綺麗なので,絵が理由で敬遠する必要はありません.